宇宙開発史(4) ソユーズ、月面に到着せず-ソ連の有人月飛行計画はなぜ実現しなかったか [宇宙のロマン]
ルナ16号、月面から土を持ち帰る
ソ連の有人月飛行計画はロケットの開発失敗(参照:実用化に至らなかった幻のN-1ロケット)から断念することを余儀なくされたのですが、アポロ11号によって”人類初の月面到着”という栄誉をさらわれっぱなしにできず、月から土を持って来るくらいのことなら、わざわざ多大な資金を使って有人宇宙船を送り込まなくても無人探査機で間に合う、と米国(西側陣営)に見せびらかさないばかりに、1970年9月12日にルナ16号を打ち上げ、「豊かの海」へ無事軟着陸させ月の土壌サンプルを地球に持ち帰ることに成功しました。
ソ連は、ルナ16号に引き続いて、二ヶ月後の11月20日にはルナ17号を打ち上げ、これも無事に「雨の海」に軟着陸させ、土壌サンプルを採集するとともに、初めて無人月面車ルノホート1号をバイコヌール宇宙基地からのリモートコントロール(遠隔操作)で走行させ月面探査を行いました。
しかし、当時、米国もその他の西側諸国も知らなかったのは、ルナ16号より先に、いや、正確に言うとアポロ11号より先に月から土を持って来る目的で打ち上げられたルナ15号という無人探査機があったということです。
ルナ15号が打ち上げられたのは7月13日、つまりアポロ11号より三日前にバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、17日には月周回軌道に達し、数回の軌道変更を行った後、20日に近月点16Kmの軌道に入りました。 この時、アポロ11号はすでに月周回軌道に達していおり、同日午後20時17分(UTC)にアポロ11号は「静かの海」へ無事着陸しました。
しかし、ルナ15号はまだ周回を続けており、予定ではアポロ着陸の2時間後くらいに軟着陸するはずでしたが、着陸予定地点のデータ不足から、さらに情報を得るために軌道滞在時間を18時間延長しました。
結局、この延長時間が、アポロ11号に人類初の月面到着と月の石(土壌)採集という二つの栄誉をもたらすことになってしまったのです。
ロシアの宇宙博物館に展示されているルナ16号のレプリカ
人類は料理でホモサピエンスに進化した [人類学]
この新学説を唱えているのは、ハーバード大学の人類学者であるリチャード・ランガム(Richard Wrangham)教授で、上述の記事は同教授が著した「Catching Fire: How Cooking Made Us Human」というタイトルの著書の紹介記事です。
紹介記事の要約
古来より科学者や哲学者をして頭を悩ませてきた問いは、進化の途上において何が人類をして人類たらしめる原因となったのか、ということであった。
リチャード・ランガム教授の新著
Catching Fire: How Cooking Made Us Human
宇宙開発史(3) ”ヒューストン、こちら静かの基地、イーグルは着陸した!” [宇宙のロマン]
前回は、ソ連(現在のロシア)政府が「ボスホート計画」につぐ「ソユーズ計画」を1964年8月に承認し、革命50周年にあたる1967年に有人月周回を、また1970年には有人月面着陸を目標としていたことを述べました。
近代宇宙開発の歴史を見る上で重要かつ忘れてはならないのは、宇宙開発事業というものは、ただ単に技術的にソ連(現ロシア)が優れている、いや米国だといった次元だけの問題でなく、政治的、経済的なウィイトが極めて大きい事業、すなわち、その国の宇宙開発政策・決定および宇宙開発事業への資金投入額によって、発展するか沈滞するかが決まってしまうということです。
スペースシャトルのあとを継ぐのは… [宇宙のロマン]
5月16日に米国フロリダのケネディ宇宙センターから打ち上げられ、様々な宇宙実験用機材や測定・探索用装置などを国際宇宙ステーション(ISS)に運んだスペースシャトル・エンデバー号は6月1日にケネディ宇宙センターに無事帰還し、最後のミッションを終えました。
愛は地球を救えるか- ”復活の日” [日本のSF作品]
ヨーロッパでは病原性大腸菌「O-104」の感染拡大でたいへんな騒ぎです。
病原性大腸菌「O-104」(学名:Escherichia coli O104:H21、日本語名:腸管出血性大腸菌O-104。 別名:病原性大腸菌O-104)は、Weblio辞典によれば、「病原性大腸菌の一種。「O-157」「O-111」と同じ腸管出血性大腸菌であり、「O抗原」の差異によって区別されている。腸管出血性大腸菌O-104、O-157、O-111などは基本的な働きはおおむね同じであり、ベロ毒素を生産することによって大腸の粘液細胞を破壊・死滅させ、出血性の激しい下痢を引き起こし、腎臓の機能が低下する溶血性尿毒症症候群(HUS)などを併発させる。さらに、他の一般的な食中毒の原因菌と比べて、感染力が非常に強い点も共通している」とあり、6月7日現在までの「O-104」の感染者数は、米国を含む13カ国で1500人以上、死者22人となっています。
宇宙開発史(2) 米ロの熾烈な宇宙開発競争 [宇宙のロマン]
前回は人類初の地球周回宇宙飛行を果たしたボストーク1号とガガーリン中尉の話しをベースに書きましたが、今回は、このボストーク1号の前後に渡って宇宙開発史を顧みたいと思います。
米ソの宇宙開発競争
米国、ソビエト連邦(現在のロシア)とも、第二次大戦中にV2ロケットなどを開発したヴェルナー・フォン・ブラウンなどの優秀なドイツのロケット科学者をドイツの降伏後にそれぞれ自国へ連れて行き、ロケットの開発を進めました。
第2時大戦後、世界は米国を盟主とする資本主義・自由主義陣営(西側陣営とも呼ばれた)とソ連を盟主とする共産主義・社会主義陣営(東側陣営)に分かれ、一触即発の緊張した時代が続く冷戦時代に入りました。
両陣営とも、いかに自分たちの思想・主義体制が優れているかを相手陣営に対して宣伝するのに躍起になり、そのプロパガンダの有効な手段の一つとして使われたのが宇宙開発競争でした。
また、宇宙開発技術は、そのままスパイ衛星や大陸間弾道核ミサイルなどの技術において敵陣営より優位に立つことを可能とすると両陣営とも考えたため、宇宙開発はそれこそ凌ぎを削る激しいものとなりました。
フォン・ブラウンなどのドイツの優秀なロケット技術者の多くを… 続きを読む
ギリシア神話の世界 ”タイタンの戦い” [シネマ&ビデオ]
『タイタンの戦い』は、1981年にハリー・ハムリンが演ずるペルセウスで製作されたスペクタクル映画ですが、2010年には『アバター』や『ターミネーター4』に出演して一躍世界的スターとなったサム・ワーシントンが主役のリメイク版が制作され全世界で3億ドルを越える興行収入を出すヒット作品となっています。
アンドロメダ星雲から宇宙の大規模構造まで [宇宙のロマン]
アンドロメダ銀河はM31またはNGC224として知られている銀河でアンドロメダ座に位置し、
目視で確認できる渦巻銀河で、アンドロメダ星雲の通称で知られています。
宇宙開発史(1) ガガーリンから50年 [宇宙のロマン]
人類が初めて宇宙飛行をしてから早くも50年を迎えました。
世界初の宇宙飛行は旧ソ連(現ロシア)のボストーク1号(Восток-1)によって行われ、ユーリ・アレクセーエヴィチ・ガガーリン中尉(当時27歳)の搭乗したボストーク1号はチュラタム(レニンスク)近郊の発射基地からボストークロケット(R-7ミサイルの改良型)によって1961年4月12日に打ち上げられました。(注:一般的に発射場所はバイコヌールと言われているがこれは間違い)
カプセル内のガガーリン中尉
ボストーク1号とガガーリン
ボストーク1号は181~327キロメートルの高度を楕円軌道飛行し、1時間48分におよぶ飛行のあと、アフリカ西岸アンゴラ上空で42分間逆噴射を行い減速し、カプセルから射出シートによって高度7千メートルで脱出しパラシュートで無事帰還しました。飛行距離はわずか3万8620Kmという短いものでしたが、人類初の宇宙飛行という偉業達成に貢献したガガーリンは、なんと宇宙飛行中に二階級特進し、空軍少佐となってモスクワで行われた盛大なパレードに参加しました。
この異例ともいえる二階級特進は、実はソ連の首脳部がガガーリン中尉の生還率は極めて低いと予想していたため、殉死した将校にあたえられる特進を承認していたというのが真相だとか。
バイコヌール宇宙基地の所在地
大きな地図で見る
宇宙からの帰還後、ガガーリンはソビエトの英雄として共産主義の宣伝のため世界各地を訪問しましたが、ガガーリンは激変した環境にうまく適応できなかったようで飲酒をはじめ、精神的にも問題を抱えるようになり、1961年には自傷行為までを起こしています。
火星探検-Mission to Mars [SF映画]
NASAが全面協力したというだけあって、『2001年-宇宙の旅』に劣らないリアリティで観るものを引きずり込みます。
また、さすがにブライアン・デ・パルマ監督が手がけた作品だけあって、オープニングからエンディングまで見るものをグイグイ引きずり込みます。
でも、どうやら興行的にはあまりヒットしなかったようで、映画関係サイトなどでもあまり大きく取り扱われていませんね...
西暦2020年6月、テキサス州で第一次火星探査計画のクルーたちの送別会が行われていた。
クルーに選ばれたのはルークを含む4人の科学者達。本来ならジム(ゲイリー・シニーズ)もその中に選ばれていた筈だった。だがジムは、その直前に、妻で同僚でもあり、そしてもっとも火星に行く事を熱望していたマギー(キム・デラニー)を病気で失うという出来事に見舞われて意欲を失い、自らクルー就任を辞退して地球周回軌道上の宇宙ステーションでルークたちのバックアップを務める事になった。ジムやマギーとも親しかったルーク(ドン・チードル)はその事を気にかけつつも火星に向かった。
20億個の地球 [宇宙のロマン]
知られざる南アメリカ解放の歴史 [歴史]
一見、アフリカ大陸の地図のようにゴチャゴチャと十数ヵ国があるのが分かります。
ここでちょっと南米を構成する国々とそれぞれの国で使われている公用語を見てみると
国名 公用語
アルゼンチン (Argentina) スペイン語
ウルグアイ (Uruguay) スペイン語
エクアドル (Ecuador) スペイン語
ガイアナ (Guyana) スペイン語
コロンビア (Colombia) スペイン語
チリ (Chile) スペイン語
パラグアイ (Paraguay) スペイン語
ペルー (Peru) スペイン語
ベネズエラ (Venezuela) スペイン語
ボリビア (Bolivia) スペイン語
スリナム (Surinam) オランダ語
ブラジル (Brasil) ポルトガル語
上記リストを見て一目瞭然なように、スペイン語を公用語としている国が11ヵ国もあるのに対して、ポルトガル語を公用語としている国はたった一国、ブラジルだけしかありません。
注)オランダ語を公用語とするスリナムやフランス語が公用語のフランス領ギアナ(Guyane française)なども存在しますが、
このように、南アメリカ大陸に圧倒的にスペイン語を公用語とする国が多いのは、その昔、スペインがコンキスタドール(スペイン語で「征服者」の意味)を数多く送り込んだから、スペイン語の国が多いんだな”と思われた方は残念ながら間違っています。
それを説明するためには、なぜ南アメリカ大陸の半分を占めるブラジル一国だけがポルトガル語なのか、という話から始めなければなりません。
1807年のフランス・ナポレオン軍のポルトガル侵略から... 続きを読む
ボイジャー1号とスタートレック [宇宙のロマン]
アポロ13号の奇跡 [SF映画]
この作品は実際のアポロ13号の船長であったジム・ラヴェルがジェフリー・クルーガーと共著で著したもので、これが映画『アポロ13』の原作となったものです。
アポロ13号の生還ドラマ
アポロ13号は、「アポロ計画」で3回目の月着陸を目標として1970年4月17日にケネディ宇宙センター第39複合発射施設から、米中部時間の13時13分に発射されました。
火星植民地のパイオニアになろう! [宇宙のロマン]
そう、月の次の目標とされている火星への有人飛行計画で、NASA(米国航空宇宙局)が帰還を考慮しない有人飛行を計画している、というものでした
思わず、エッ、エッ、エ~ッ!!!
と叫んでしまいました。
第二の地球はすぐそこに!? [宇宙のロマン]
この星は赤色わい星「グリーズ581(Gliese 581)」の惑星で、「グリーズ581g(Gliese 581g)」と名付けられました。生命居住可能領域とは、生命の存在に必要な水が液体の形で存在することが可能な温度を維持できる領域気で、周知のように水は恒星からの距離が近くても遠くても、(生命が発生できる)液体の形で存在することはできません。この点においてグリーズ581g は、地球が太陽から適度な距離にあるのと同様に、恒星から適度な距離に位置しているのです。
銀河鉄道 999 [日本のSF作品]
銀河鉄道の夜 [日本のSF作品]
火星に生物? 有人火星飛行の実現はいつに? [宇宙のロマン]
火星に生物がいた!
と言っても、H.G.ウェルズが「宇宙戦争(The War of the Worlds-1898年)」で描いた、例のタコみたいな火星人ではありません。
BBCニュースによると、メキシコの科学者グループは、1976年にNASAが火星に送りこんだ探査機(バイキング1号、2号)による火星地表サンプル検査結果による”火星に生命はいない”という結論は間違っている、と発表しているそうです。
バイキング探査機の話しはかなり前のことなので、少々年配の方でないと記憶にないと思いますが、この二つの火星探査機はランダー(軟着陸部分)を火星表面に降下し、各種測定装置によって大気構成などの測定を行うとともに地表サンプルを採集し炭素に富んだ分子の存在― つまり生命の有無を調査しましたが結果は”無”であったため、火星には生命は存在しないという結論に達したものです。
しかし、メキシコ国立大学の科学者グループはバイキングのランダーは着陸地点に存在したかも知れない生命の存在を示す物質(炭素に富んだ分子)は着陸噴射により破壊されてしまった可能性があると主張しており、その証拠として同じくNASAが2008年に火星に送りこんだフェニクス・マーズランダーは火星北極地域の地表に塩素をふんだんに含んだ過塩素酸基(perchlorate)の存在を発見したことを挙げています。
このフェニクス・マースランダーの発見に基づいて、メキシコの科学者チームは”過塩素酸がバイキング・ランダーの着陸地点にも存在した”と仮定して着陸シュミレーションを行い、地表がランダーの逆噴射ガスで熱せられたのと同じように熱したところ化学反応により、二酸化炭酸ガス(CO2)、クロロメタン(Chloromethane)、ジクロロメタン(Dichloromethane)が発生。
そしてこれらの一連の化学反応は、地表の有機物質をすべて破壊し尽くしただけでなく過塩素酸をも破壊してしまったのです。これらのシュミレーションは、火星地表にもっとも似た環境であると思われるメキシコのアタカマ砂漠で行われました。
フェニクス・マーズランダーは過塩素酸基の存在を発見
米航空宇宙局(NASA)のエイムズ研究所の宇宙生物学者、クリス・マッケイ氏は、「メキシコで行われた実験結果は、火星に生命が存在するかどうかといった根本的な問いに対しての回答にはならないが、我々はどのよな方法で生命の存在を確認すべきかという問いに対しての回答になる」とコメントしています。マッケイ氏は有機物は生命体をその根源とするものと非生命体を根源するものがあり、隕石などにも有機物が発見されると指摘しています。(では、隕石の有機物はどこから来たのか、というニワトリと卵のような議論になりますね)
過塩素酸は塩素と酸素からなる分子であり、火星地表に数十億年の間存在し続けたかも知れず、ランダーの逆噴射ガスによって活性化(この表現が正しいかどうか分かりませんが)し、地表に存在した全ての有機物を破壊したかも知れないのです。
そしてNASAの科学者たちがバイキング・ランダーから送信されてきた火星地表サンプルの解析データーの中に塩素を含む有機物を発見したとき、彼らはランダーに積載されていたクリーニング液(測定装置などの?)が漏れて地表を汚染したと勘違いしたかも知れないのです。
現在のところ、火星表面に存在する有機物は火星で合成されたものか、または他の天体から隕石によって火星に運ばれたものか判明していません。それは来年(2011年)にNASAが打ち上げを予定しているマーズ・サイエンス・ラボラトリーによる調査結果を待つしかありません。
スター・ウォーズ 雑学編 [SF映画]
スター・ウォーズの世界 スペースシップ編 [SF映画]
スター・ウォーズの世界 [SF映画]
日本語のルーツを求めて Part 4 [探求]
日本語のルーツを求めて Part 3 [探求]
日本語のルーツを求めて Part 2 [探求]
そして朝鮮語が文法的には日本語に類似してはいるものの、単語の対応がない(正確に言えば少なすぎる)ことから日本語からは遠い言語であるとの結論に達しました。
朝鮮語が含まれるアルタイ語には他にも、ツングース諸語(満州語、ウィルタ語など)、モンゴル諸語(モンゴル語、ブリヤート語など)、テュルク諸語(トルコ語、ウズベク語、カザフ語など)などがあります。
しかし、これらの言語も”単語の対応”がないことから日本語の祖先候補から除外するしかありません。
さて、日本近辺に日本語の源流らしいものが見つからないとすれば、ちょっと足を伸ばして少し離れたところを見なければなりません。
ドラヴィダ語
そこで言語研究者たちはインド南部~スリランカ東北部などの地域で使われているドラヴィダ言語に目をつけました。 ドラヴィダ語は基本的にはアルタイ語と同じ文法の使い方をする言語です。
日本語のルーツを求めて Part 1 [探求]
夜空の星や月を見て、ウサギさんといっしょに餅つきをしている自分を想像したり、星の世界はどんなだろうと夢見たりしたと思います。
同じように、“私たちが使っている日本語って素晴らしい言語だと思うけど、いったいどこで生まれたのだろう?”と思った方も少なくないと思います。
好奇心の強いLobyもかなり以前からそのような疑問を持っていましたが、忙しさにかまけてなかなか適当な本を探す時間もないまま過ごしてきました。
あるとき(2年ほど前)、雑誌で新刊批評を読んでいて『日本語はどこから来たのか』(大野 晋 中公文庫)が紹介されているのを見て早速買い求めました。
著者の大野 晋氏(1919年-2008年)は、国語学者、文学博士であり、学習院大学名誉教授。古代日本語の音韻、表記、語彙、文法、日本語の起源、日本人の思考様式など幅広い業績を残した方です。
国語学者 大野晋氏 と 同氏の著「日本語はどこからきたのか」
もう読まれた方もいるかも知れませんが、たいへん興味深い内容なので私なりのコメント(大野先生に恐れ多いですけど)を加えながら紹介したいと思います。
2001年 -宇宙の旅(A Space Odyssey) [SF映画]
アーサーC.クラークについてはいまさら説明するまでもなく、20世紀を代表するSF作家の一人であり、科学解説者としても著名です。クラークは惜しくも2008年に亡くなりましたが、『宇宙の旅』シリーズは今回取り上げる『2001年 宇宙の旅』のほか、『2010年 宇宙の旅』(1984年映画化) 、『2061年宇宙の旅』、『3001年終局への旅』 の3篇があり全部で4篇あります。
ジュールベルヌの海底2万マイルと潜水艦の歴史 [海外のSF小説]
ジュール・ヴェルヌ(1828年 - 1905)はフランス生まれのSF作家で、イギリスのH・G ウェルスとともに「SFの父」と呼称されるSF大家です。
ヴェルヌの作品では『海底二万海里』のほかに『八十日間世界一周』や『月世界旅行』が有名です。
ジュール・ヴェルヌ 『海底二万海里』原書表紙
『海底二万海里』(原題:Vingt mille lieues sous les mers)はネモ船長が指揮する潜水艦「ノーチラス号」の冒険をつづったものですが、いつ読んでも面白い作品です。ちなみに原作は1870年に発表されています。『海底二万里』の和訳は、現在までに8作出版されており、これを見ただけでも、いかに同作品が日本において人気があるかが分かるというものです。
海底2万マイル(加藤まさし訳)青い鳥文庫
海底二万里(私市保彦訳)岩波少年文庫
海底二万海里(花輪莞爾訳)角川文庫
海底二万海里(清水正和訳)福音館古典童話シリーズ 原書の挿絵を収録
海底二万マイル(南本史訳)ポプラポケット文庫
海底二万里(朝比奈美知子訳)岩波文庫:原書の挿絵を収録
海底二万里(荒川浩充訳)創元SF文庫
海底二万リーグ(村上啓夫訳)ハヤカワ・SF・シリーズ
(Wikipediaより引用)
今回は『海底二万海里』についてのお話しをしながら同時に潜水艦の歴史についても少々触れたいと思います。
太陽の1000万倍の明るさの巨大恒星 [宇宙のロマン]
南米チリにあるESOの望遠鏡VLTで、天の川銀河の隣にある大マゼラン雲のタランチュラ星雲を観測中に発見されたもので、地球から16万5千光年の距離にある若い星団内に、太陽の数百万倍の明るさを放つ星が複数見つかっているそうです。
今回の発見は南米チリのアタカマ砂漠にあるVery Large Telescope (超大型望遠鏡VLT)の観測によって得られた。
それらの星の中でもっとも明るいのが太陽の265倍の質量をもち、1000万倍の明るさをもつ恒星で、R136a1と名付けられたこの星は約100万年前に誕生したときはなんと太陽の320倍の質量があったと推測されています。
R136a1の大きさは太陽の数十倍で、大きさだけなら、オリオン座のベテルギウスの赤色超巨星は太陽の大きさの1千倍ほどあるけど、重さは数十倍しかなく、密度はR136a1の方が圧倒的に高いそうです。
南米チリにある欧州南天天文台が撮影したタランチュラ星雲。巨大恒星R136a1が発見されたのは、最も拡大した右の写真の右下の明るい領域。
星は活動が激しいほど燃料である水素を早く消耗してしまうので寿命が短くなります。
このため、R136a1も誕生してから100万年経過した間にかなり水素を燃焼して質量が減っているわけです。
私たちの太陽の寿命は100億年と言われ、現在、寿命の半分、50億年ほど経った時期にありますが、R136a1の寿命はあと100万年ほどと推測されており、普通、太陽の質量の8倍以上の星は寿命の終わりに大爆発(超新星と呼ばれる)を起こしてブラックホールになったりしますけど、R136a1はあまりにも質量が大きいので最後は大爆発して何も残らないと考えられているとか。
ちなみに、これまでは恒星の質量は最大で太陽の150倍程度と考えられていたため、今回の発見によって恒星の形成や寿命の終わりの姿などに新たな問題を投げかけることになります。
スピリチュアル・エピソード [不思議ワールド]
さて、Metamorphose Planetをオープンするにあたって、最初に取り上げるエピソードは、SFとは全然関係のない、スピリチュアルなエピソードです。
紹介するのは二つのエピソードで、どちらもLoby-Mの身近で起きたことです。
その一
それはLobyーMが多感で複雑な年齢の時期のこと。
歳は... 十代。
すでに家計を助けるためにアルバイトをしていました。
それも肉体的にかなりハードな仕事を。
近くに親しい友人もおらず、周りは大人ばかりの環境...
小さい頃より空想するのが好きだったLobyーMはそのような環境の中で相談する同年代の友人もなく、一人孤独を感じ、さらに空想をするようになっていたのでしょう。
おまけに思春期で新陳代謝は激しく性ホルモンもドバーっと溺れるほど生産される時期。
精神的、情操的にも不安定だったのか、毎日毎日めくるめくようなとても鋭い感受性、センシビリティ(同じ意味?)の中におぼれるように過ごしていました。
そんなある日...